Abstract
この論文では、韓国ブームに関する筆者の今までの研究からわかったことを提示する。ここでは、日本ブームと韓国ブームを、流通、生産、消費といった面から、比較分析していこうと思う。論文では、まず、アジアの「韓流」現象の広がりの槪観を見ていくことにする。そして、テキスト分析を用いて、日本ドラマと韓国ドラマの視覚的意味や文化的意味を比較する。また、中国、台湾、香港における韓国ドラマの受容や消費の類似点、相違点を詳しく調べ、こうした地域で韓国ドラマが流通に成功した理由として安易に文化の近似性という概念をあげることを問題化する。筆者は、主に、中国、香港、台湾の大学生(男女を含む)に焦点を当て、彼らの韓国ドラマの受容の仕方を見ていく。こうした視聴者の比較研究が、アジア地域のメディアのグローバル性の力学を複雑にしている政治的環境、経済的環境、文化的環境における、テレビと視聴者の解明に役立てればいいと思う。
Original language | Japanese |
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Title of host publication | 「日本」を越える日本のテレビドラマ : そのトランスナショナルな意味と影響 |
Publisher | 放送番組国際交流センター (JAMCO) |
Pages | 51-65 |
Number of pages | 15 |
Publication status | Published - 1 Jun 2004 |
Bibliographical note
Also published in English: Leung, L. Y. M. (2004). An Asian formula? Comparative reading of Japanese and Korean TV dramas. Japanese TV dramas that go beyond 'Japan': Their transnational significance and influence (pp.59-75). Tokyo: Japan Media Communication Centre (JAMCO).Also presented at the 13th JAMCO Website International Symposium, February-March 2004.