Abstract
人の能力を決めるのは、遺伝か環境か。より正確には、人の能力はどの程度が遺伝によって、どの程度が環境によって説明可能なのか。これは、古くから議論されてきたテーマですが、昨今の遺伝学、ゲノム科学の進展により、新たな知見が続々と明らかにされてきています。私が専攻する社会学分野でも、従来のように社会調査を通じて得られるデータに加えて、遺伝子に関するデータを使い、遺伝や環境が人々の特性・行動に与える影響を複合的に検証する試み(sociogenomics)が進められています(例えば、オックスフォード大学では社会学者がSociogenomeという大規模プロジェクトを進行中です)。
Original language | Japanese |
---|---|
Pages (from-to) | 5-13 |
Number of pages | 9 |
Journal | α-Synodos |
Volume | 272 |
Publication status | Published - 15 Feb 2020 |
Externally published | Yes |